空き家の片付けは無理せず放置せず空き家の片付けは無理せず放置せず

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空き家の「困った」を解決!!

空き家の片付けは無理せず放置せず

空き家の片付けは無理せず放置せず

家の片付けをする際、思い切って捨てられるタイプの人と、ついつい取っておく捨てられないタイプの人にわかれますよね。空き家問題でも、家族の思い入れがあってなかなか片づけられずそのまま放置してしまったという人が多くいます。
ただしこの空き家問題での「捨てられない」は私たちが通常おこなう片付けの「捨てられない」というものとは少し違ったものです。それは、空き家の多くが相続によるものであるということ。

家族の思い出の詰まった実家にある遺品などである場合には、どうしてもなかなか処分や整理が難しいことも多いようです。
ではそのまま放置しておけばよいのかというと、そうではありません。
この記事では、空き家を片付けなければいけない理由から片付けのポイント、助成金の活用方法までをまとめました。

相続が原因?空き家の片付けが手につかない理由

空き家となった住宅を取得した経緯

※1)出典:国土交通省 空き家等の現状について(https://www.mlit.go.jp/common/001172930.pdf )
相続した空き家には家族の思い出があり、日用品や洋服、家具などの家財道具にも思い入れのあるものが多く、処分に踏み切ることが難しいものです。
その実態を裏付けるかのように、2014年に行われた実態調査の結果では、相続によって空き家を取得した人が全体の約6割を占め、その中で、空き家にしておく理由として「仏壇など捨てられないものがあるから」と回答した人は約3割、「物置として必要だから」という回答はなんと約5割にものぼりました。
ほとんどの人が相続で空き家の所有者となり、片付けをする前の気持ちの整理をつけることに時間が掛かることも、空き家の片付けがなかなか進まない理由なのです。

空き家の片付けが必要な理由

空き家の片付け

空き家の片付けに向き合うことができないまま、放置されることになる空き家も多くあります。
しかしそのまま放置を続けることは空き家問題の解決にならず、デメリットを生み出すことにもつながりかねません。ここでは空き家の片付けが必要な理由からみていきましょう。

売却するにも解体するにもまずは整理から

空き家を所有した後は、維持、売却、処分といった選択肢の中から用途を決めていくことになります。
空き家となった実家に将来的に住む予定がある場合は別ですが、売却や賃貸、解体処分をする場合には片付けが必要です。
「解体するのだから、家財道具も一緒に処分できるのでは。」という声も多くありますが、解体したものも分別して処分する必要があります。
一緒に解体しても余計に手間がかかるため作業前に片付けをしなければならないのです。

放置しておくとリスクに

片付けが進まず放置され続けた空き家は、どんどん劣化し老朽化を早めます。その結果さまざまなリスクを抱えることになります。
例えば、

  • 害虫や害獣の棲み処になって近所迷惑になる
  • 空き巣など不法侵入されやすくなる
  • 放火の対象になりやすくなる
  • 行政指導の対象になる

などがあります。
行政指導の対象になり改善されなければ、固定資産税の優遇措置が撤廃され、最大で6倍の税金を納めなくてはいけなくなったり、最終的には強制撤去になったりする可能性もあるので、放置することはとても高いリスクを負うことになります。
2015年に「空き家対策特別措置法(空き家法)」が施行されたことによって空き家の放置が許されなくなったのです。

空き家を片づけるポイントは計画をたてること

実家が空き家となった場合、いざ片づけるとなるとその物量におどろかされます。
4人家族の場合は、4トン車1台~2台分となり、物量が多ければ10トン以上になることも。
この量を一気に片付けようと思うと、気がめいってしまうのもわかる気がしますよね。

そこで大切なのが、片付けの計画を立てることです。
エリア別に日にちを分けるなど、少しずつ片づけていきいつまでに終わらせるかスケジュールを立てましょう。
終わりの日にちと道筋さえ見えれば、終わりのイメージもつき途中で終わってしまったということも少なくなります。
では片付けの手順は具体的にどのように進めればよいでしょうか?以下でみていきましょう。

遺産相続に関するモノをわける

まず相続した場合には、遺産相続に関するものを仕分けする必要があります。
遺産相続の対象となるものは、

  • 現金
  • 有価証券
  • 高額な貴金属類・着物
  • 下位が骨董品

などです。
形見であっても相続人全員で話し合い形見分けするなど、個人で判断することのないようにしましょう。

必要なモノ、不要なモノでわけていく

遺産品の仕分けが終わったら、必要なモノと不要なモノに分けていきます。
あらかじめ必要なものをリストにまとめておくと、片付けがスムーズになります。
アルバムや手紙など、思い入れのあるものを間違って処分してしまわないように気を付けましょう。
不要なモノはごみとして処分するのか、リサイクルショップなどで売却するのかなど分けておくと、片づけた後の処理がとても楽です。

自分でできない場合は片付け代行サービスを利用する

「物量が多くて自分ではできない。」、「遠方で何回も片付けにいけない」といった場合には、片付け代行サービスへの依頼を検討しましょう。
片付けと併行して遺品整理などもする必要がある場合は、遺品整理もおこなってくれる専門の代行サービスに依頼することがおすすめです。
費用はかかりますが、1日で片付けを完了することができ、作業も任せられるため手間がかかりません。
遺品の供養にも対応している業者もあるため、仏壇など供養が必要なものの処分を依頼することもできます。

費用相場は3LDKで15~20万円

片付け代行にかかる費用相場は、広さや処分品の種類などによって変わってきます。
なかにはパック料金で定額制の業者もありますが、他の業者とくらべて割高です。
家全体の片付けをすべて任せると費用は決して安くありません。
そのためある程度は自分で片づけるなど、費用面とのバランスを考えながら利用すると金額を抑えた活用が検討してみるのもいいでしょう。

空き家の片付けは補助金が使える可能性がある

空き家の片付けで代行サービスを利用すると、自治体によっては補助金がおりるケースがあります。
すべての自治体で対応しているかは不明のため、片付け代行サービスを利用する際は、各地域の自治体に問いあわせてみましょう。
補助金制度のある自治体では、片付け代行サービスにかかった費用に対して5割~10割と負担する金額の割合を設定しているケースがあります。
上限金額は10万円までと設定している場合が多いようです。
空き家バンクへの登録や、地元業者への依頼など条件も自治体によって異なります。まずは問い合わせてみましょう。

空き家の片づけは無理せず放置せず

空き家を片付けといっても、相続した空き家は意外にも物量が多いものです。
一人で片づけようとは思わず、家族や友人などの助けも借りながら無理せず片づけていきましょう。
遠方で何度も通うことが難しい場合には、片付け代行サービスへ依頼することも視野に入れながら、確実に片付けをおこなっていける計画を立てることが大切です。

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